元村正信の美術折々/2015-03-19
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美術折々_06
六本松遠景
きのう、思い立ち久しぶりに、六本松まで歩いた。
この頃、この街へ行くのは、もっぱら蕎麦を食べる時のみにな...
昼前の開店早々に、暖簾をくぐる。店の奥からは、てきぱきと...
きょうは島根の酒、冷えた「王禄」を飲みながら、もりそばを...
そば湯が出てくる頃には、もう昼時だ。
さあそろそろ、席が埋まっていく店を後にしよう。
そうしてそこから別府橋大通りに出て東に向かえばすぐ、かつ...
(旧九大教養部)の、大きな空洞のような跡地が広がっている。
地下鉄七隈線六本松駅辺りの交差点からは、この空地越しに谷...
遠く見渡すことが、今なら出来るのだ。いまならと言ったのは...
複合施設が立ち、さらに裁判所、検察庁などの移転も控えてい...
「空洞」を、僕たちは他人事のようにして目撃していることに...
ここには、かつての学生達の賑わいも、あの闘争も、催涙弾の...
すでにない。古い記憶や感傷など何程のものか、とでもいいた...
新しいプロジェクトは、別種の「賑わいを創出しよう」と粛々...
なぜいつも、なんの謂われもなく、「風景」というものは、こ...
たとえ〈近代〉というものが消滅したにせよ、解体も再生も、...
延々と風景の「創出」は繰り返されて行くのだろうか。
その傍らにはいつもひとり、ぽつんと置き去りにされている、...
遠景とは、こうして眼の前に広がっているにも関わらず、同時...
葬り去ってきた、そしてこれからも生まれては葬り去って行く...
眩しすぎる未来の光景のことかもしれない。
~
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終了行:
美術折々_06
六本松遠景
きのう、思い立ち久しぶりに、六本松まで歩いた。
この頃、この街へ行くのは、もっぱら蕎麦を食べる時のみにな...
昼前の開店早々に、暖簾をくぐる。店の奥からは、てきぱきと...
きょうは島根の酒、冷えた「王禄」を飲みながら、もりそばを...
そば湯が出てくる頃には、もう昼時だ。
さあそろそろ、席が埋まっていく店を後にしよう。
そうしてそこから別府橋大通りに出て東に向かえばすぐ、かつ...
(旧九大教養部)の、大きな空洞のような跡地が広がっている。
地下鉄七隈線六本松駅辺りの交差点からは、この空地越しに谷...
遠く見渡すことが、今なら出来るのだ。いまならと言ったのは...
複合施設が立ち、さらに裁判所、検察庁などの移転も控えてい...
「空洞」を、僕たちは他人事のようにして目撃していることに...
ここには、かつての学生達の賑わいも、あの闘争も、催涙弾の...
すでにない。古い記憶や感傷など何程のものか、とでもいいた...
新しいプロジェクトは、別種の「賑わいを創出しよう」と粛々...
なぜいつも、なんの謂われもなく、「風景」というものは、こ...
たとえ〈近代〉というものが消滅したにせよ、解体も再生も、...
延々と風景の「創出」は繰り返されて行くのだろうか。
その傍らにはいつもひとり、ぽつんと置き去りにされている、...
遠景とは、こうして眼の前に広がっているにも関わらず、同時...
葬り去ってきた、そしてこれからも生まれては葬り去って行く...
眩しすぎる未来の光景のことかもしれない。
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