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…………………………………………………………………………………………………………………………………… 「美術」とは何か (1) なぜわざわざ、こんな問いを今さら持ちだすのか、と思われる人もいるだろう。確かにそれは容易には答えられない問いである。いや、答えようのない問いなのかも知れない。でも、まったくそれを「問う」ことなく、 ここで僕が「美術」というのは、だれもが漠然とでもそれぞれに思い浮かべるであろう古今東西の美術やそれらの作品のことでもなく、またカタカナの「アート」に取って代わられようとする日本の美術全体のことでも その上で、ひとつの「話題」を起点にして「美術」というものをすこし考えてみたい。 その話しとは、 現在、国内外で活躍する日本の著名なひとりの美術家が2014年に出版した自著の中で、ある書店員が 「何が美術とそうでないものを分つのでしょうか」、と。 これはつまり、「美術」と呼ばれるものと「美術でないもの」とは一体どう違うのか。そしてその「美術とは それに対してこの著名な美術家は、その回答ともつかない回答の中で次のような言葉を述べていた。 「そもそも『美術』という漢字二文字自体が現在急速に死語化の道をたどっています。今はもう『美術』の時代じゃない。『美術』のかわりに『アート』というカタカナ三文字がとってかわろうとしています。『美術』から『アート』へ。この美の『カジュアル化』現象は、もうあと戻りが難しいかもしれません」 はたしてこれは、その書店員の質問の「答え」になっていたのだろうか。この作家の展望通り、この国の現状は、未来は、そうなって行くのだろうか。 じっさい、現在の日本の趨勢は「美術」ではなく、「アート」という「カジュアル化」に一層拍車をかけているようだ。ただ何度も そもそも、「アート」は「ART」の日本的表音にすぎず、まったくちがう位相にある。ARTの翻訳語であった カタカナの「アート」は決して翻訳語ではない。無批判な「アート」の乱用やその氾濫は、むしろ日本という だから現在のこのような日本に生まれ、世界の中でみずからを試すには、直接海外へ出て「芸術」を学び、 (つづきは次回) [この日記を編集] |
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