本木ひかり× 牧 弘子展 「Tumor」 ~ 貘では初めて紹介する作家の、油彩画による二人展。 おふたりとも福岡県生まれ。佐賀大学文化教育学部出身で 現在は東京で活躍されている、期待の若手画家です。 本木ひかりさんは、自分の妹をモチーフにした、いわゆる写実画といってもいいのですが、 でもそれが単なる写実と違うのは、若い女性の湿った体温というか、もしくは過剰な微熱といったものが その肢体から怪しく放たれていることです。隠された怖さとでもいうものさえ感じます。 牧 弘子さんは、若い女の裸体が植物や様々な生物、さらに人形までが、まるで熱帯林の中で 牧 弘子さんは、若い女の裸体が植物や様々な生物、さらに人形までもが、まるで熱帯林の中で 絡み合うようにして、ある種の神話を連想させながら、かつ装飾的に描かれています。 こちらも若い女のエロスが、得体の知れないものに引き込まれていくような、幻想世界です。 五月の若葉のまぶしさとは少しちがいますが、若さが匂いたつような熱気が溢れています。 (同展は5月14日まで)