元村正信の美術折々/2019-09-21 の変更点


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美術折々_230
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モノリスの向こう  近藤祐史│古賀義浩
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先日来よりこのブログで紹介してきた企画展『モノリスの向こう』近藤祐史│古賀義浩 
先日来より、このブログで紹介してきた企画展『モノリスの向こう』近藤祐史│古賀義浩 
が、いよいよ連休明けの 9月24日[火]から福岡市中央区舞鶴1丁目のアートプロ ガラで始まります。
http://www.artpro-gala.com

明日、日曜は作家によるセッティングの最終調整と確認をしてオープニングを待ちます。
同じ日に新聞の取材もさっそく入っており、いいスタートが切れそうです。

ディレクションを担当した僕が今展のDMに書かせてもらった、近藤祐史と古賀義浩についての文章を
参考になればと思い下記に抜粋しておきます。福岡にお出掛けの折は、ご覧いただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いします。
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▪️近藤の作品は、いっけん古典的とも言える塑像技法によってできたセメントの人体彫刻と見えるかも知れないが、単なる写実とはことなる自己と他者の分有あるいは乖離としての像[ヒトガタ]を見る者の前に差し出す。それは同時にリアルな人体の塊としてではなく、むしろそのリアルさを溶かし腐食するかのように像[ヒトガタ]が、ある種の不全感や不完全性によって貫かれていることにまず注目したい。まさに具象化した仮象という〈特異な塑像〉に私たちは、触れることになるはずだ。

▪️古賀は、モデリングともカービングともちがう手法で彫刻との関係を思考してきた。とくに水や熱を媒介に重曹、パラフィン、蝋燭など素材の物性や密度、つまりそれら軟質の微細な粒子の集積や流動性によって生まれる作品が、そのまま彫刻と非彫刻の両義性を孕んでいることだ。ここでは目指されるべき形の完成というよりも、素材の絶えざる持続と反復によって露わになる形の行方を、私たちは目撃することになる。それは完成と未完成をめぐるアンビヴァレンツそのものとして私たちに示されるだろう。