…………………………………………………………………………………………………………………………………… 美術折々_23 扉の向こう ~ 元村正信展[その逆説的盲目]2015 も10月18日で、3週間の会期を無事に終えた。 お忙しい中、わざわざ足を運んで頂いた多くのみなさま、そしていつも僕の個展を見ていただきながら、 お会いできないでいる方々にも、重ねてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。 毎回、個展がどう評価されているか、どう見られているか、ということを制作者自身は疎かにはできない。 ただ、当然見る方には様々な反応があり、それに喜んだり憤慨したりと、作者は一喜一憂し、勝手なものでも ある。特に若い作家であれば、いろんなメディアに好意的に取り上げられたりすれば、嬉しくないはずはない。 ただ僕のように、極東のちいさな島国日本の、そのまた遥か隅っこで個展を重ねている人間にとっては、 「評価」そのものよりも、じぶんが考えていることと「作品」というものとの、ある種の距離というか、ずれ、 あるいは落差やそれへの苛立ちのようなものに、毎回悩まされ続けている。 言ってみば自業自得というものなのだが。このことは、考えればかんがえる程、深みにはまっていくもののようだ。なぜそのように、深まりゆく盲目の内に、眼は見開かれねばならないのか。 この扉の向こうに開けているであろう未踏の世界を、踏みしめられればと、いつも思っている。 ~ #lightbox(door_4844.jpg,,50%) #lightbox(door_4844.jpg,,70%)