元村正信の美術折々/2021-03-21 のバックアップ(No.2)


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美術折々_326

歌をうたえれば


わけもなく風に吹かれて鼓草

なぜ寂し白木蓮の空のうえ

ひんやりと裏返しふゆ眩しきみ

悪くない休日忘れわれ土筆

しかしその突然の春われ何も


きょうのような そぼ降る雨の日は
じっとしていられるなら それだけで贅沢だと思うが

だがそうもいかない人もいる訳で

だからいつもじぶんの中の〈灰色の海〉を凝視しながら
じぶんのそとの 美しい海をおもい浮かべている

すこし肌寒い春の 雨と潮の匂いをかげたなら
それも贅沢に違いない どんな息苦しさがあるにしても

ただ僕はじぶんの中の〈灰色の海〉を見つめるしか能がない

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