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美術折々_299
それはメルヘンではなく
天使は目には見えない。天使は正義でもないし悪でもない。神の使い、神の手足となって働くものたち。魂を持つ霊的な被造物と言われる天使。
しかしユダヤやイスラムそしてキリスト教などとは関係の稀薄な僕のような者にとっては、その「天使」も古代の神話や歴史的な絵画に登場するあの有翼の童子たちのイメージ程度でしかない。
そのイメージといえば。カワイイ、やさしい、癒し、といった幻想、メルヘンあるいはファンタジーといったところだろうか。だが西洋世界では、神が死んだ現在も「天からの使者」の役割をになっているようだ。
さて。僕の今回の個展のタイトルにはその「天使」という言葉を使っている。それも天使ならざる、『非天使』(テンシニアラズ)とした。といってもエンジェルを描いているのではない。
さあ、どんな個展になるだろうか。
もちろんいまだ、出来上がってはいないが。